鍼灸治療について

化学薬品等によって攻撃的に病気と闘う現代医学とは異なり、人間が本来持っている自然治癒力(病気やけがを治そうとする力)を活性化し、ホメオスタシス(生体恒常性保持機能・体の状態を一定に保とうとする機能)を働かせることにより、病気の治療にあたるソフトな医療です。また、薬でよく言はれる副作用といったものがほとんど見られない、体にやさしい医療とも言えます。

副作用や痛みを伴うステロイド剤の点滴、星状神経節ブロック注射を使わずに顔面神経麻痺を治療することが可能です。

顔面神経麻痺は中国医学の中では「口僻」や「口眼歪斜」と呼ばれております。顔面神経麻痺の原因と病理は正気不足(ストレスや過労などにより免疫力が低下して、身体の抵抗力がなくなること)によって脈絡が空虚になり、外表を防衛できなくなるため風邪(熱、風、冷)が虚に乗じて顔面の支配をつかさどる主な脈絡に侵入して起こると考えられます。要するに不摂生、睡眠不足などが続いた場合に体が悲鳴をあげて、そのしわ寄せが顔面の神経・筋に悪影響を及ぼし、麻痺させてしまうということです。

はりきゅう治療はとてもやさしく、ぽかぽか暖かい温灸を使います。それによって身体の中に潜んでいる邪気を取り除き、経絡を活性化し、血気の通りをよくします。そうすることによって麻痺していた神経は徐々に回復してきます。
はりきゅうを使うツボは手、足、顔など人によって様々ですが神経支配が失われた筋肉繊維に新たな神経支配をもたらし、それによって神経の働きが回復することが多くの臨床報告によって実証されております。

中国の上海医科大学の「実用内科学」では鍼灸を顔面麻痺に対する主要な治療法と定てます。臨床報告からも鍼灸と吸い玉療法を併用した800症例の結果、 721 例が治癒( 90 %)、著効 60 例( 7.5 %)、有効 10 例( 1.3 %)で、総有効率は 98.8 %とすばらしい結果を残しております。

マッサージや鍼灸での刺激は血行を良くし、表情筋の強ばりを防ぐのに効果的です。また、首筋から肩にかけてコリが強い場合は同時に治療していくと心身ともにリラックスし、より効果的です。鍼灸マッサージを使うことで治癒率を高め、短期間で回復させて後遺症を防ぐことができます。

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